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借地権解決事例5

物件所在:東京都練馬区
種類   :店舗
処理形態:所有権と交換

亡父より相続した借地人は、当該物件にて跡を継いで商売を続けており、同じく代替わりした地主との間で借地関係は継続していたが、従前の地主と借地人の間で借地契約が開始された当初より契約書面を取り交す形式を取っておらず、借地対象面積・借地対象範囲・賃貸借契約期間・賃料・条件等につき明記されたものは残存せず、契約開始当初の地代領収証や建築確認書類等で知り得るのみであった。

それによると、従前の地主が広い自己所有地内で元々借地人と約束していた当該借地面積・範囲を侵して、自己の建物を建設し使用している形跡があり、当初の借地面積・範囲が確保されていないことが判明。

借地人が新たに別の仕事を始めるにあたり、借地権を売却し、不明瞭で明題の多い借地関係精算することを希望。

地主へ譲渡承諾請求するにあたり、借地対象面積・範囲の矛盾を指摘。説明を求めたが地主は応じず、代わりに解決を任されたとして、従前の地主と懇意にしており現地主の相談役であるという建設会社社長が名乗り出てきたため、話合いをもった。が、過去の経緯や現在の現地状況及び地主の対応等鑑み、同社長も手に負えないと判断したため共に弁護士に依頼。

示談による解決を目指した地主側弁護士に対し、借地権者は当方の主張の正当性を押し出すと同時に現況も重視し、借地権割合を基に算出した面積にて土地を分筆し、正当な契約面積における借地権と同土地の所有権との交換を提案。数度の話合いの後、地主側もこれを承諾した。

交換すべき所有権の土地の測量等行っている間に資金を調達した借地人は、希望していた通り借地権を処分し、先代より理不尽な処遇の多かった借地権問題にピリオドを打ち、晴れて新しい仕事に専念することができるに至った。

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