物件所在：東京都豊島区
種類　  ：居宅（2棟）
処理形態：第三者へ売却

亡祖父より代々相続してきた借地人は、当該借地上の建物に単身居住していたが､高齢になり身体も弱ってきたため結婚し他区現住の娘と同居する運びとなり、戦前の築の家屋を含む建物２棟の処置等に困り、相談。

借地人の希望は、借地権を売却し、それに伴う古家取り壊し等の問題をクリアし、でき得る限り円満に借地関係を終了させたいことであった。

地主は当該物件周辺に広大な土地を所有する地元の実力者であり、示した譲渡承諾請求にも問題なく応じ諸条件の話合いとなった。

ただ当該借地は対象範囲が前面私道と接しておらず､古家を解体しても建物を再建築することができない土地であったため､譲渡承諾に際し地主に対し承諾料額を交渉、納得できる金額まで値下げさせた。また建替えることができないため改修で対応するしかなく、建物改修承諾料及び新地代に関しても同様に協議の上決定した。

近隣の借地人同士の間に上下関係が存在するような地域であったため、当該借地権譲渡に先立ち、建物解体を含む改修承諾料を支払い承諾書を取得し、工事を着工させながら借地人に対し手取金を渡し､名義のみ残し実質上借地権の束縛から逃がす措置をとった。

結果、借地人の希望通り、地主との良好な関係を保ったまま、老朽化家屋の処理も含めた借地権売却を実現することができた。